スリランカ固有種の聖域、シンハラジャで探鳥。スリランカを代表する固有種セイロンサンジャク、セイロンバンケン、セイロンミドリワカケインコ、ズアカサトウチョウ、2004年に新種として紹介されたセレンディブコノハズクとの出会いが期待できます。
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日数2泊3日料金440USドル~
スリランカは「季節風」の恵みを受けた
水と緑が豊かな国で、
身近に野鳥が観察でき、
ヒトと鳥の距離が近い国です。
33の固有種が暮らし、11~4月は冬の渡り鳥も加わり水辺や森が賑わいます。
ホテルの庭の木、道中の畑、そして国立公園の森で
たくさんの野鳥たちと出会うことができます。
インド洋に囲まれた島国のスリランカは固有種の宝庫。固有種の数は時代や認定する組織により20~47種と大きく変動してきたスリランカですが、下記のリストの33種は現在のスリランカのバードウォッチングにおいて「固有種」として認識され紹介されている種です。
湿潤な森林地帯に生息するキジの仲間。オスは顔の赤い皮膚と白い模様が特徴的で、蹴爪がありこれが和名の由来になっています。観察の難しい鳥ですが、シンハラジャ、キトゥルガラの森で見るチャンスがあります。ペアで行動し、縄張りを持ちます。
スリランカの国鳥であるセイロンヤケイ。スリランカのほぼ全域の藪や森で見られ、遺跡の観光中に見かけることがあります。オスは赤いとさかに黄色い模様があり首まわりが黄金色の羽毛、そして赤い脚が特徴で大変きれいな色をしています。
スリランカ中央山地の湿った森林地帯に生息する大型のハトで、ホートンプレインズ国立公園、シンハラジャの森など限られた地域で観察されます。首の後ろに白いかのこ模様があります。
スリランカの低地~丘陵地で見られる小型のハトです。顔は黄色く、翼に黄色い線があります。雄の上背はえんじ色、雌は緑色で、ペアまたは小グループで観察されます。
島の中央~南西部の湿潤地帯の低地~丘陵地で観察されるインコの仲間です。和名の通り頭が赤く、色の鮮やかなインコです。小型で尾が短いため、他のインコと容易に見分けがつき、鳴き声も特徴的です。
湿潤な低地の森、丘陵地帯で見られる明るい緑色で尾羽の長い大型のインコです。頭部は灰色、喉は黒色をしており、くちばしはオスは赤桃色、メスは濃い灰色です。ペアや小さな集団でいるのが観察されます。
低地~丘陵地帯の森に生息する大型で真っ赤な顔が特徴の鳥です。派手な外見とは裏腹に、なかなか姿を見せてくれない撮影に苦労する鳥です。
スリランカ南西部の湿潤な丘陵地帯の森に生息するカッコウの仲間。生息地の森林破壊と断片化によりシンハラジャの森など限られた地域にのみ生息します。 淡い緑色のくちばしが特徴的なバンケンです。
下半身にまばらに明るい斑点がある、小さな赤褐色のフクロウです。スリランカで最も最近に「発見」された固有種の鳥で、2001年にシンハラジャで確認され、2004年に新種として紹介されました。現在はシンハラジャとキトゥルガラで生息が確認されていますが、個体数が少なく、観察チャンスは限られます。
羽角はなく、背中は栗色で腹部に縞模様がある小さなフクロウです。シンハラジャなど限られる地域で観察され、単独またはペアで生息する昼行性のフクロウです。
顔と喉は青く、前髪・口ひげが黄色で体は深い緑色の大型のゴシキドリです。シ ンハラジャの森などスリランカの南西部の森で観察されます。
赤い額、目の周りのオレンジ、顔の側面の青色と大変鮮やかな色彩の小型のゴシ キドリです。スリランカの広い範囲の低地から丘陵地帯で見られます。
スリランカの島に広く分布する上半身が灰色で下半身が白っぽい小型のサイチョウ。ペアや群れで見られ、乾燥した場所を好みます。他のサイチョウに見られる上嘴にある膨らみ(CASQUEカスク)はありません。
大型のキツツキで、背は濃い赤色(英名のCRIMOSONは深紅の意味)、腹部は白黒の鱗状の羽毛です。頭部はオスは赤色、メスは黒色で細かい白い斑点があります。通常、ペアで森や林の下層に生息しています。
灰色の小型の鳥で、嘴は太く、マスクは黒く、眉毛は白色です。スリランカの乾燥地帯の低地から丘陵にかけての雑木林や低木に生息しています。モズサンショウクイCommon woodshrikeの亜種とされていました。
スリランカ南西部の限られた地域の森に生息する大型で尾の長い青い鳥で、尾の先は白く頭と翼は栗色です。赤いくちばしとアイリングも特徴的です。スリランカの固有種の中でも人気のある種でシンハラジャの森で観察することができます。スリランカの野鳥図鑑Helm field guides ”Birds of Sri Lanka”の表紙を飾る鳥です。
尾は深く切れ込み、腹部と腰部が濃い栗色のツバメの仲間。低地から山麓にかけての農耕地や森林との境界などの開けた場所に生息し、通常、ペアか小さなグループで見られます。
大きく黒い光沢のある羽毛、長く深いフォーク状の尾と額に羽毛の房があるのが特徴のオウチュウの仲間。スリランカの湿潤地帯の低地~山麓の森林下層に生息し、通常ペアで、しばしば混群で見られます。非常によく鳴き、複雑な口笛のような声、ベルのような声、引っかき音など様々なレパートリーがあります。
腹側が鮮やかな黄色、頭部は黒色の中型のヒヨドリの仲間。低地から山麓にかけて、森林、開けた林、庭など、木のあるところならどこでも生息している。通常、ペアまたは小グループで見られます。
中型でふっくらとしたオリーブ色のヒヨドリで、腹部は黄色、頭部は両目の後ろに黄色の房、両目の上に白い房があり、嘴の付け根から白い角型模様が出ているなど独特の模様をしています。丘陵林の樹冠や隣接する林や庭に小さな集団で生息しています。
土色の小さな鳥。短くてはっきりしない灰色の眉毛、目はオスは赤くメスは黄土色です。スリランカの丘陵や山地の湿潤林の下層にある湿った植生の中で、単独またはペアで行動します。
褐色の小さなチメドリの仲間で、腹部~顔にかけてはシナモン色、頭部は濃いい褐色ではっきりとわかれています。森林や林縁、雑木林の地表やその近くに生息し、通常ペアで観察されます。
カーブした嘴は長く鮮やかな黄橙色で、眉毛は白く長く、羽は深い栗色、喉から腹部はきれいな白色をしています。低地から山地にかけての森林地帯や低木林の下層に生息し、通常はペアで、また混成種の群れで移動します。
大型で全体に褐色、嘴と足がオレンジ色で黄色い目が特徴のチメドリの仲間。群れで行動し、通常、湿った熱帯雨林の下層で騒がしい群れで見られる。よく鳴き、様々な声を出す。分布は限られ、シンハラジャの森で観察されます。
中型で、灰色の頭、黒っぽい嘴と脚を持つ、ガビチョウの仲間。低地や山麓の湿潤な深い森の下層や地上に小集団で見られますが、見つけにくい種のひとつです。シンハラジャの森で観察されます。
Sri Lanka Hill Myna
中型のキュウカンチョウでうなじに黄色の皮膚ひだがあり、よく似た種のミナミキュウカンチョウ(Lesser Hill Myna)とはこの黄色の皮膚のひだの形状が違い、くちばしはより濃いオレンジ色をしています。丘陵地の林冠や周辺の林に小集団で生息しています。
小型のムクドリで、腹部から喉にかけては灰色、顔面は白色です。低地や山麓の林冠の中でペアや小さな集団で見られます。限られた地域に生息し写真撮影に苦労する鳥です。
雄はほぼ黒く見える紺色で、肩に鮮やかな青色の斑点があり、雌は赤褐色で、肩に同様の青い斑点があります。山地林内の日陰の下層や地面などに、非常に観察が難しい鳥で、日没時や夜明けごろの暗い時間が観察のチャンスです。限られた地域でのみ観察され、ホートンプレインズはそのひとつです。
腹部に大きめの暗色斑、褐色の翼には白色斑があり、目の下に黒い顔面縞がある、特徴のあるツグミの仲間です。主に湿潤地帯に生息し、シンハラジャの森で観察されます。
大型の嘴の長い褐色のツグミで、全身に黒い鱗片が広がり、腹部は土色をしています。限られた地域の低山地の湿潤林の下層に生息し、観察が難しい種です。
全身が青く、額は青みが強く、腹部は淡い灰色を帯びている美しく大型のヒタキ。スリランカの山岳地帯に生息し、湿潤な山地の密林の下層に単体またはペアで見られます。ヌワラエリヤ付近やホートンプレインズで観察することができます。
喉が白く下腹部は黄色で、雄は頭と背が黒っぽい青色、雌は濃い灰色をしている小さな鳥です。通常ペアで観察され、湿地林や隣接した地域の樹木の花の蜜や木の実を食べます。シンハラジャ周辺など生息域は限られています。
濃いオリーブ色のメジロで、大きな白いアイリング、黄色の喉が特徴。丘陵や山地の林冠内で活発な群れで見られます。ハイバラメジロ Oriental White-eyeに似ていますが、セイロンメジロは少し大きく、嘴が長く、全体的にくすんだ色をしています。
セイロンガマグチヨタカ (Sri Lanka Frogmouth/学名:Batrachostomus moniliger 全長23cm)はスリランカの固有種ではありませんが、南インドの西ガーツ山脈とスリランカにのみ生息する珍しい鳥です。夜行性で、森林地帯に生息します、羽の色が枯葉に似ていて枝の上で静かにねぐらをとっているため、見つけるのが難しい鳥です。ねぐらで警戒している時は、嘴を上に向け、折れた枝のような擬態をします。運がいいとペアや親子がねぐらにいる可愛い姿が見られることも。雌雄で羽の色が違い、オスは灰色、メスは茶褐色の羽毛をしています。
11~3月になると、ユーラシア大陸北部から中央アジアを越えインダス水系・インド亜大陸を通過し、 スリランカまで冬越しに訪れる渡り鳥や、インドで繁殖し、スリランカに冬の間やってくる渡り鳥の姿が見られます。 シギ・チドリの仲間は北西部のマンナールや南東部のブンダラ国立公園、クマナ国立公園で観察できます。インドから来るカシミールオジロビタキ、インドヤイロチョウ、カワリサンコウチョウ(一部はスリランカでも繁殖)、アカハラコルリも人気の被写体です。冬のスリランカは、留鳥に渡り鳥が加わり、最も種数が増えるバードウォッチングに最適の季節と言えます。
モンスーンの恵みを受けた島国、スリランカ。雨の多い森林地帯から乾燥した沿岸部まで変化に富み、島のあらゆる場所で野鳥との出会いが期待できます。人気のバードウォッチングスポットをご紹介します。
スリランカの固有種を見たいならシンハラジャの森。33種の固有種のうち21種が観察できるバードウォッチングの聖域です。ユネスコの世界遺産でもある国立公園は、開発から免れた固有種の樹木、昆虫、哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類が生息する生物多様性のホットスポットです。国立公園だけではなく、その周辺の森、民家の果樹園などあちこちで野鳥との出会いが期待できます。固有種のうちシンハラジャでの観察を期待したのはセイロンケヅメシャコ、セレンディブコノハズク、クリセスズメフクロウ、セイロンバンケン、スリランカオウチュウ、セイロンヤブチメドリ、セイロンサンジャクなど。混群(Mixed feeding flock)で観察されることもあります。固有種ではありませんが、ガマグチヨタカの観察も期待できます。コロンボの空港から4時間ほどとアクセスは比較的便利ですが、雨が多い地域のため雨具とヒル除けソックスの準備をおすすめします。
標高2,100~2,300mの雲霧林、草原からなる国立公園で、この地域固有の生物多様性に富むことから1988年に世界自然遺産に登録されました。早朝、麓のヌワラエリヤを出発し車で山を上がり1時間ほどで到着します。道中も希少な固有種セイロンルリチョウを狙うポイントがあります。固有種のうち21種が確認されており、その中でもセイロンメジロ、セイロンヒタキ、セイロンカノコモリバト、キミミヒヨドリ、セイロンオウギセッカ、セイロンルリチョウはホートンプレインズで期待したい野鳥です。
1991年、スリランカ初のラムサール条約湿地に指定された国立公園。灌木林の点在するドライゾーンの公園はいくつものラグーンと接し、越冬に来る水鳥たちの貴重な終着地点となっています。グジャラート(インド)の大カッチ湿原から渡ってくるオオフラミンゴ、その他多くの水辺の鳥、そして近くの塩田では北極圏・ユーラシア北部からやってきたシギ・チドリの仲間が見られます。スリランカでは迷鳥とされるクロビタイセアカモズ Bay-backed Shrikeが観察されます。
ウダワラウェ国立公園は、ワラウェ川に貯水池が建設されたことにより行き場を失った野生動物の保護と貯水池の集水域を保護するために作られました。草原と灌木、大きな水場からなる国立公園でスリランカゾウの重要な生息地となってます。ここでは固有種のスリランカコサイチョウ、セイロンジチメドリ、アカガオバンケンモドキなどの観察の他、開けた草原地帯ではカワリクマタカ、カンムリワシ、シロハラウミワシ、ウオクイワシなど猛禽類の観察も期待できます。また、ミフウズラが見られることでも知られています。
スリランカ最大の観光地であるシギリヤ周辺もホテルの敷地内、遺跡、周辺の自然公園で鳥をみることができます。朝、シギリヤロックの行く前にホテルの周りを散策するとミカドバト、ハイビタイアオバトなどスリランカを代表するハトの仲間が、水辺にはカワセミ、アオショウビン、レンカクの姿も見られます。シギリヤ周辺にはミンネリヤ国立公園、カウダラ国立公園があり、水辺の鳥やウオクイワシ、カンムリワシなどの猛禽の仲間も観察することができます。
シギリヤから近く、多くの観光客がスリランカゾウの観察のためにサファリで訪れる国立公園です。スリランカゾウが数百匹集まる ”Elephant gathering” が夏に見られることがあります。この地域には昔の王朝が作った大きな貯水池があり、自然の湖のような様相で豊かな草地を作り出しています。森と水辺では留鳥や渡り鳥のバードウォッチングが楽しめます。
スリランカ固有種の聖域、シンハラジャで探鳥。スリランカを代表する固有種セイロンサンジャク、セイロンバンケン、セイロンミドリワカケインコ、ズアカサトウチョウ、2004年に新種として紹介されたセレンディブコノハズクとの出会いが期待できます。
生物多様性に富むホートンプレインズ、固有種の宝庫シンハラジャの森で探鳥。セイロンメジロ、セイロンヒタキ、セイロンカノコモリバト、キミミヒヨドリ、セイロンオウギセッカ、セイロンルリチョウなどの固有種の観察を狙います。
スリランカバードウォッチング決定版!シンハラジャ、ホートンプレインズ、ブンダラ国立公園、ウダワラウェ国立公園を訪問。固有種に加え、冬にスリランカにやってくるオオフラミンゴ、シギ・チドリ類などの渡り鳥に出会います。